2024.06.24

蒸留工程

  • 蒸留

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塩化工程で得られたガス状のTiCl4は、冷却され液体となります。そのTiCl4液には、不純物元素も一緒に含まれており、褐色を呈しています。液中の不純物はそれぞれ沸点が異なるため、TiCl4液の純度を上げるためには、石油精製と同じ原理で蒸留塔を用いて精製します。蒸留操作により最終的に得られたTiCl4液は、不純物が除去されて純度が高まり、無色透明になります。

一般的に蒸留塔は、塔の底にリボイラー(加熱器)と呼ばれる装置があり、不純物の多いTiCl4液を加熱して蒸発させます。塔頂には、コンデンサー(凝縮器)と呼ばれる冷却装置があり、蒸気を液化します。蒸留塔内では、蒸発と凝縮を何度も繰返すことにより、塔底側には蒸発しにくい高沸点不純物が濃縮し、塔頂側には蒸発し易い低沸点不純物が濃縮します。

結果として、蒸留塔内は主成分TiCl4と不純物により濃度勾配が形成された状態になります。TiCl4が一番濃縮しているのは中間部になりますので、中間部からTiCl4を抜出し液化することにより、高沸点側と低沸点側の両不純物をほとんど含まない、超高純度のTiCl4液を得る事ができます。

蒸留工程におけるOTC保有技術の特徴として、精密な温度コントロールにより精密蒸留ができる点にあります。

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